Welcome to my blog

***Honeyholic***

ARTICLE PAGE

hate reddip it.【R-18】

藤崎版イゼルローンでコプリンを。



*****************************************************
士官用の居室とは名ばかりの戦艦内の居住区画に荒い獣の息遣いと硬いばかりの簡素なベッドの軋む音が空気を震わせている。


私室に入りドアが閉まるが早いか、互いに掴みかかる勢いで引き寄せ唇を合わせたのが小一時間程前。
作戦行動を前に高揚のガス抜きをしないかと言葉にするまでもなく「部屋に行く」と一言伝えれば事足りた。
有能で忠実な部下の仮面を脱ぎ捨て、ただの浅ましいけだものに変わる様が堪らない。
粘着質な音をたてて唾液を交わすように口を吸えば答える、そして反撃とばかりに舌を絡めてくる。
酸素の供給が間に合わない、まるで酸欠にあえぐ金魚のように合わせた粘膜に隙間ができる度、声にならない詰まった喘ぎが洩れた。
高揚に項のあたりがチリチリと焼ける心地がする。
衣服を落とす間ももどかしくシャツを引きちぎらん勢いで、そのままベッドに雪崩れ込んだ。
みっちりと筋肉の乗った脚が腰に絡み付き、ぐいっと引き寄せられれば、みっともなくがっついているのが自分ばかりではないことに安堵し、逆にからかってやりたくもなる。
指先で後孔に触れ、二本の指で押し開くように圧をかけるとくぱりと花開き、愛液が指先をしとどに濡らした。
「いやらしい奴だな、欲しくて仕方ないという顔をしている」
「貴方こそ、突っ込みたくて仕方ないって顔に書いてありますよ」
常は怜悧な緑碧の眦に朱を掃いて視線を流す男に抗えない肉の欲が沸き立つ。

そろそろと脚先がシーツを掻き、秘められた箇所がさらけ出される。
薔薇色に熟れた其処を見せ付けるように腰を揺らめかせられれば、もう留まる理由など何処にも見つからなかった。


リンツ自身の手によってすでに存分に拓かれた其処は熱く潤み、泥濘のごとき従順さでシェーンコップの熱を呑み込む。
首もと、頸動脈のあたりに歯牙を突き立てながら下半身を思う様蹂躙してやれば、感じ入った吐息を洩らしながらぬちょぬちょと卑猥な音をたてて、目一杯に拡がったアヌスに出入りを繰り返す赤黒いペニスから欲を搾り取らんと健気にも身体をくねらせた。
前もって自らの手で仕込まれていた体内のローションが掻き出され、白く濁って泡立ち酷い音をたてていた。


「もう、イクのか?まだ、勿体無いだろう?」
抽送の合間に耳許で殊更に低い声を吹き込んでやればイヤイヤするように頭を振り、その度に汗で張り付き束になったブロンドがシーツの波を打った。

「ん?もうイヤか? ギブアップか?」
「ひぁっ……あっ、あぁっ、まだ…」
「そうか、もっとか。ハッ、そりゃリクエストには答えてやらんとな」

両の手首をガッチリと押さえつけ、体重を乗せた上半身で身体をぴっちりと折り畳んでイイトコロばかりを立て続けに抉ってやるとヒッヒッとひきつけを起こしたように短い息を吐きながらオーガズムに達してしまった。
射精に至らなかったリンツのペニスが天井を仰いだままヒクヒクと振るえている。
シェーンコップは強烈な括約筋の締め付けで精を搾り取られそうなのをやり過ごし、脱力したところでさらに責めこんでやった。


じっとりとした汗が互いの間に溜まり、ムワっと体臭が濃くなるのがわかる。
人間にもフェロモンだの発情物質だのというものがあるのならば、これがそうなのだろうと射精をやり過ごす頭の片隅で思った。
セックスと戦闘は本当によく似ている。



荒い息を整えるインターバル、密談は閨で、と言うがピロートークにはやや色気のない話を切り出した。


「あなたの腹に? ガス弾を? 俺が?」
「あぁ、そうだ」
「正気ですか?」
ここは苦笑をするところだろうが、なんとも胡散臭げにシェーンコップに視線を流すリンツに殊更大真面目に答えてやる。
「今のところ、そう自覚しているがな」
正気かと問うなれば、作戦行動を目前にした僅かな自由時間にこうして部下である男とふしだらな行為に浸ること自体、狂気の沙汰だというものもあろうよ。
甘さを欲するのならばそんな女は幾らでも。だが、欲に任せて浸るならこいつが良かった。
女というものはとかくプロセスに重きをおくものであるし、それがまた醍醐味でもあるのだが。しかし一方で気兼ねなく欲を発散したいときもある。無論、相手のあることなのだが。
そんな"褒められたものではない"行為を彼と重ねてもう随分と経つ。
嵐が過ぎればとても静かで穏やかな時間だ。
事後の気怠さを纏って裸の肩を寄せる男の項に軽いリップ音を残す。掻きあげた髪は癖の無い艶やかなプラチナブロンド。

「そんなの、貴方、死にますよ?」
「人間そう簡単には死なんさ。おまえが俺を殺そうと思っていない限りはな」
シェーンコップが身体をもぞりと移動させリンツに向き直ると、暫し耳に指を添えてなにやら思案した後、揃えた指先でつぃっと皮膚をなぞった。
胸筋から鳩尾をなぞり腹斜筋へ。
こそばゆさに下腹のモノが反応しそうだ。
実のところ、その意図がない訳ではなかろう。
「なるべく痛くないように願いたいね」
「贅沢な、俺にはこんなにしたくせに?」
指先でトントンと数ヶ所示された先は確かに酷い有り様だった。鬱血、噛み傷とまさに欲をぶつけたといった体だ。

「……しかしクレイジーな話ですね」
そもそもガス弾は榴弾だ。切っ先の鋭利でない榴弾を人体に撃ち込むなどと。
筋肉の層の厚い部分を入念に確かめる。内蔵に到達させず、できる限り太い血管も避けておきたいところだ。
武器を知らぬ素人の発案だろうか。
外科手術でのインプラントではなく、あくまで戦闘での負傷を装えとは。
まったく正気の沙汰ではない。まさか隊長の発案か、だとすれば今度ばかりは相当な悪趣味だ。
「ねぇ、隊長、これは誰の発案で?」
それくらい教えてくれても、と言外に。
「俺たちの新しい飼い主さ」
事も無げにシェーンコップが答えるのを聞くと目の前の男がフシュッとまるで猫が威嚇するかのように毛を逆立てたのがわかった。
「………信用してもいいのですか」
仮にも司令官相手に失礼極まりない発言だが、その猜疑心の強さが自分達の生還の礎となってきたのだ。
「作戦失敗という名の元に連隊は壊滅、貴方は死に、俺は上官殺しの汚名を着る、十分にありうるシナリオじゃないですかね?」
実際、遺骸だけでも祖国の土に還れと云わんばかりの戦況に投げ込まれたことなど幾らでもある。
これにはシェーンコップも苦笑せざるを得ない。俺たちの雇い主はなんと信頼の厚いことか。逆立てた毛を宥めるように指の背で頬を撫でてやると男は心地良さげに緑の目を伏せるのだった。
「俺たちを信用する、司令官はそう言いきった。だから、ひとつ乗ってやるまでだ。異論は」
「……Nein」



*****


「急所は外せよ、リンッ……」

腹に打ち込まれた衝撃に瞳孔がかっぴらく。
すぐに感じる灼熱と込み上げてくる吐き気と。嫌な汗が身体中の毛穴からぶわりと一気に噴き出すのを感じた。
まったく、人の話は最後まで聞けと習わなかったのか、おまえは。
拍動がいやに大きく感じる。
兔にも角にも砂時計は返されたのだ、退くことはできなくなった。もとよりこんな面白いことを退くつもりはないのだが。
こいつは……間違いなく今まででもっとも過酷な戦場というやつに相違ない。

「装甲擲弾兵パンツァー・グレネイダーなんてとんだ先祖がえりじゃないですか」
ブルームハルトが軽口を叩く。
「おい、口を慎めよ、あちらさんじゃその呼称は現役だそうだ。かのミンチメーカー総監がトマホーク担いで苦情申し立てにやってくるぜ?」
応じるリンツも大概だ。

「……90分、それくらいなら大丈夫な筈です。急所は外してありますから」
人の腹に穴をぶち明けたにも関わらず涼しげな顔でそう嘯く部下の顔が悪魔にしか見えないのは幻覚だろうか、こちらの気分は大層複雑だというのに。
動きが鈍るから鎮痛剤も使えやしない、なにか気の紛れるような娯楽を寄越せ。
「なんだ、似合うじゃないか、転職でもしたらどうだ?」
「おや、隊長殿はこういう趣向がお好みとははじめて知りましたね」
ふわり。まただ。戦場に臨むこいつから漂う花のような仄かにあまい香り、アドレナリンを多分に含んだ体臭なのだろうがこれがどうしようもなく俺の本能に揺さぶりをかけてくる。いっそこの場で抱き潰してやりたいほどに。性欲というよりも食欲、征服欲だ。
戦地に臨んで涼しい顔しながら、こいつもまた興奮しているのだという事実が愉快でたまらない。
思わずクックッと忍び笑いを洩らせば、聞き咎めた部下が覗きこむ。
「どうかしましたか?」
「フン、昨晩のおまえさんは可愛いげがあったなと思っ……ングゥ」
皆まで云わせず、語尾はひしゃげた呻きに置換された。腹に突き刺した金属体をさらに押し込まれたからだ。
唇がはくはくと冷たく震える。やがて血圧も低下してくるのだろう…なんて奴だ、まったく容赦のない。
「減らず口が叩けるうちは大丈夫です。治療の延長戦分は俺が手厚く看護して差し上げますから、ね」
薄い唇の端をつい、とあげてわずかに目を伏せたリンツの扇情的なこと。
加えて、屈んだ拍子に大きく襟ぐりの開いた医務官衣の隙から昨夜の名残が覗き、思わずゴクリと生唾を飲む羽目になった。



「今宵の獲物は虚空の姫君、でしょう?さあ行きましょう、隊長」
是、とする吐息は酸素マスクの加減圧音に掻き消された。

0 Comments

Leave a comment